悠里編
(うーわー。この子、すっごい可愛い。)
思わずため息が出てしまうほどの美少女。
長い髪に、きりっとした瞳。でも全然きつい印象はなくて。むしろ品さえ覚えるほどの可愛らしさだった。
今日は久々に一君と外で、ショッピングデートをする事になっていた。
待ち合わせ場所を最近出来た可愛らしいカフェしにて、ぼんやりしていた時の事。
すぐ前に座った女の子に目を奪われてしまう。
アイスコーヒーのストローをくるくる回して、いかにも手持ちぶたさな感じで。それすらも絵になるほど可愛かった。
「悪い、遅くなった!」
ぼんやり前の子に見とれていると慌てた様子で一君が私の前にやってくる。
「そんなに待ってないから大丈夫よ?」
そう言って自分の前の席に促す。その時だった。
「…草薙君?」
その目の前の美少女が一君に声をかけた。
「え?あ、春日さん。何してんの?」
「待ち合わせ。こんなところで会うなんて奇遇だね。」
そう言って一君に微笑む。
(…絵になるなあ…。)
あ、なんだかへこんできた。
きっと彼女は大学の同級生なんだろう。なんだかあまりにもお似合いで。
嫉妬というより悲しくなってきた…。
この若すぎる彼が、いつまで自分の傍にいてくれるのか、いつも不安になる。
だけどいつも「じゃあ、行こうか。」と言って自分の手を握り、
嬉しそうに笑うのを見て、そんな不安も飛んでしまう。
今だって、「じゃ、これから彼女とデートだから。」って言って私の手をとってしまった彼に、
また一つ、落とされてしまった。